分解・アイカスタム(Tiny Betsy)       08.04.01up


アメリカ生まれのベッツィーさん。他の日本のお人形とは
雰囲気も構造も違います。
見るたびに分解したくてしょうがなかったのに、
ウチに来てすぐにハンカチの即席服を作って以来、
作業の順番待ちがどんどん後ろに回されて早3年。
ようやくこの人の順番がまわってきました。
 

まずは分解前の全身写真。

膝関節だけ、太ももとスネの太さの違いが
大きいのが気になりましたが、それ以外は
余分な分割線もなく、とても自然な感じです。

 

 

首と胴、肩と腕はゴムで接続されています。

足の付け根と膝関節は、ゴムではありません。

さて分解です。まずウィッグをはがしました。
ボンドでびっちり接着されてました。
かなり強力なボンドらしく、頭部のプラスチックも
一部溶けたようになっていました。 

頭の前と後ろは、耳を通って首へ向かう、縦の
分割線がありましたが、この位置でまた分割するのは
まず不可能なので、他のお人形のように、後頭部の
髪に隠れる位置で斜めにカットすることにしました。 

精密鋸で周りをカットしたら中心部分がまだくっついていたので、
頭の前と後ろをひねるようにして分割しました。
真中の、前後を接続している棒に、ボディと頭をつなぐゴムがフックで掛けられていました。
スリーピーアイは淡いグレーの透明樹脂で一体成形、睫毛まで成形でした。
白目と瞳孔は塗装。スリープさせる重りも、鉛や金属のネジ等は使わず、樹脂成形。
左右のボッチを支点にして回転します。
アイを固定しているのが、左右にわたっている棒です。ボッチの後ろ側に、
樹脂を溶接させる感じで接着させてありました。

ボディも全て分解しました。
上記の頭部以外は、刃物は使わずに、
手で引っ張ったりひねったりしながら
ゆっくりジワジワと力を入れて
パーツを割ってしまわないように
接続部分をはずしていきました。

ボディの真中に前と後ろを固定する棒があり、
ボディと頭をつなぐゴムが結ばれていました。

腕は左右の腕同士をゴムで接続。
 
脚の付け根は、太もも側に円盤状の成形があって
ボディで挟む形になっていました。

膝関節は、鉄のような素材の針金を曲げたものが
すね側の膝部分にあけられた穴に両脇から差し込まれ、
針金を固定するための樹脂パーツと一緒に
太ももの内側に深く差し込まれていました。

右足はちょっとひねったらはずれたのですが、
左足はボンドがしっかり付いていたようで
ひねっているうちにすねパーツが外れました。
膝に痛々しい傷が残ってしまいました(泣)
内部パーツをどうにか引っ張り出そうと
針金をヤットコで引っ張ったりしましたが
針金が折れてしまい、それ以上はどうにも
なりませんでした。


せっかく分解したのなら、アイカスタムや
メイクカスタムもやっちゃおう!
ということで、ヘッドカスタムです。
⇒の写真は、分解直前に撮ったもの。
リボンはずしたこともあるけど、
新品の時に比べると髪自体がちょっと
ボサボサになっちゃった。

スリープアイを
はずした状態。 

メイクを落としました。
なんだか男の子みたい…
良く見ると、口元が少し
でこぼこになってます。
私が初めてベッツィーを
見たときに感じた違和感は
これのせいだったのかも。

口元のでこぼこを少し
削って平らにしました。
ついでに口・鼻のあたりも
すこーし削りました。
目も、ほんの気持ち
棒ヤスリで削りました。

メイクしてドールアイ装着。
アクリルアイ8mmです。
ボンドで固定しちゃったので
スリープアイには
なりません。

さて、再組立です。

左足の膝内部パーツが破損してるので、
ウチにあった真鍮ワイヤーで代用しました。
傷がついてしまった部分はパテで埋めて
上から肌の色を塗装しました…でも
近い色が作れなくて、あまりきれいに
補修できてません…

ウィッグは変えずに元のを使いました。
メイクを変えたら、前髪の長さが
短い方が可愛い気がしたので
全体に後ろにずらして固定しました。

再組立完了。

全体的にちょっと関節がゆるく
なっちゃったけど、まあ大丈夫。

分解中にあちこち傷つけちゃったり
力が加わった部分の色が
変わっちゃったりしてるけど、
このコは裸ん坊で飾ることは
まず無いから、気にしないことに。

 


再び、即席ハンカチ服で。
メイクとアイが変わると
かなりイメージ変わりました。
元ベッツィーだということは
言わないとわからないかも?


尚、このカスタムの後に
別珍のお洋服も作りましたので、
コチラからどうぞ。

  
 
 おしまい。