出展作品
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←「みけうさ」
(ひろそり展示)
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「しまうさ」→
(too-ticki展示)
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<解説>
このうさぎの名前は、「ぴょん太」という。白うさぎのオスである。 |
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ぴょん太の少し変わっているところは、ネコのように近所を散歩するうさぎだということである。珍しいので、近所でも有名なのである。
ぴょん太の散歩は、いつも隣で飼われているネコの「とら次郎」と一緒である。
2匹はとても仲が良く、とりわけぴょん太は、とら次郎に憧れていた。いや、正確にはとら次郎の茶色と白の縞模様に憧れていた。さらに、近所で色々な毛色のネコに会ううちに、ネコ自体に憧れるようにもなったのである。ぴょん太は、自分の白一色の毛色に、少々のコンプレックスを持っていた。
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ぴょん太は、一度実験してみた事がある。
ある日近所の草むらで跳ね回っていた時に、草や小花の折れたところから色のついた汁が出て、自分の足の毛が変色しているのを発見した。
同じように自分の体全体を染めれば、ネコのような模様になれるかもしれないと思い、草むらを転げ回って草花から出た汁を自分の体
にこすり付けてみたのである。
しかし、そんな事できれいに染まる筈もなく、ましてや土も一緒に体についている訳で、まるで使い古した雑巾のような汚い色になってしまった。
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ぴょん太がしょぼくれて家に帰ると、飼い主は待ち構えていたようにぴょん太をふろ場へ連れて行った。
ぴょん太が外で何をしていたかは、近所の人間によって大抵すぐに飼い主に伝わっているのである。
飼い主はぴょん太を丹念に洗い、ぴょん太はいつにも増して、真っ白になった。
ぴょん太はそれ以来、自分に模様をつけることを諦めたが、時折自分がきれいな三毛やとら縞になった夢を見るのである。
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この編みぐるみは、夢の中のぴょん太を再現したものである。
※ このお話は全てフィクション且つ冗談であり、実在するうさぎや人間とは一切無関係である。
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